相続はいつか必ず、誰でも大きく関係することです。
しかし頭では分かっていても、いざという時にどう対処すれば良いのか分からないという方も多いでしょう。
相続はそんなに回数を経験する訳ではないので、分からないのは当然です。
そこで相続手続の流れについて、取り上げます。

葬式が一通り終わりある程度落ち着いたら、亡くなった方の戸籍を集めることから始めます。
亡くなった方は被相続人となり、被相続人の財産を受け継ぐのが相続人です。
戸籍を集めるのは、誰が相続人であるかをハッキリさせるためです。
今の戸籍には、被相続人の全てが書かれている訳ではありません。
例え隠し子がいたとしても、今の戸籍に記されていない恐れがあります。
相続の手続を進める際に後になり隠し子がいたと発覚すれば、混乱は絶対に免れません。
混乱を防ぐためにも、今の戸籍だけでなく昔の戸籍も集めて、相続人をハッキリさせます。
戸籍を取り寄せるには、本籍地のある市町村区の役場窓口に申し込みます。
もし本籍地が遠く離れているのならば、郵送でも受け付けてくれます。

相続人が何処の誰かハッキリと分かったら、次は相続財産を把握します。
相続できる財産は、プラスの財産・マイナスの財産・みなし財産の3種類です。

まずはプラスの財産です。
銀行預貯金・現金・不動産・有価証券類などが含まれています。
お金はハッキリとした数字が出ているので、把握そのものは難しくはありません。
でも不動産など数字がハッキリ出ていない財産は、評価が必要になります。
ちなみに自動車や家財道具も、プラス財産に含まれます。
次にマイナスの財産です。
マイナスの財産を一言で説明すれば、借金です。
もし被相続人が生前に借金を背負い返済が済んでいなければ、借金を相続した相続人が返済を続けることになります。
ただし相続放棄をすれば、返済をする必要はありません。
そして3つ目の財産が、みなし財産です。
生命保険・死亡退職金など、亡くなったことで発生する財産を指します。

相続人の財産の把握が終われば、財産を相続人でどう分けるかを決めます。
財産をどう分けるかは、遺言書が全てです。
遺言書に「全ての財産をAさんに譲る」と書かれていた場合、財産は全てAさんが受け継ぐことになります。
しかし遺言書に書かれていることを実行するには、遺言書は間違いなく被相続人本人が書いたものと証明しなければいけません。
変な話になってしまいますが、誰かが被相続人に成りすまして書いていることも十分に考えられます。

遺言書を1つ書くにも、ルールがあります。
もし遺言書が見つかったとしても、ルールに則って書かれていなければ無効になります。
ただルールに則っているかどうかは別として、必ず遺言書がのこされているとは断定できません。
もし遺言書がのこされていなかった場合は、相続人同士で財産をどう分けるかを話し合います。
これを「遺産分割協議」と言います。

相続財産を相続人同士でどう分け合うか決着がつけば、手続に必要な書類を集めます。
相続の手続を進める際の、メインとなる作業と言っても良いでしょう。
相続する財産や手続によって、揃えておくべき書類は変わります。
でもどの手続にも必要となる書類をある程度揃えておけば、後の作業がかなり楽になります。

まずは先程にも述べましたが、被相続人の出生から死亡までを記した戸籍謄本が必要です。
どの手続にも、被相続人の戸籍謄本の提出が求められます。
また被相続人だけでなく、相続人の戸籍謄本も揃えておきましょう。
戸籍謄本は被相続人がどこの誰か、間違いなく相続人であることを証明するために用いられます。
また不動産の名義変更手続をするのならば、住民票も必要となります。
そして遺産分割協議で相続財産の扱いを決めたのならば、遺産分割協議書も重要書類の1つです。
他にも印鑑証明や死亡診断書などの書類が求められる場合があるので、必ず準備だけはしておいて下さい。

書類が揃えば、いよいよ役所などへ赴き相続の手続へと移ります。
手続の中には期限が決められているものもあるので、期限が決められている手続を優先的に進ませておきましょう。
特に気をつけておきたいのが、相続税の申告です。
相続税の申告期限は、相続開始から数えて10ヶ月以内と定められています。
もし10ヶ月を過ぎてしまうと、罰金などが課せられてしまうので要注意です。

期限が決められていない手続に関しては、慌てて行う必要もないでしょう。
でも期限が決められていないからとは言え、そのまま放置すると取り返しのつかないことになります。
例え期限が決められていなかったとしても、手続はしっかりと行うべきです。

以上が相続の大まかな流れです。
やるべきことは沢山あり、手続を少しでも間違えてしまうと後で面倒なことになってしまいます。
ただ手続の中には、専門的な知識が必要になるものも含まれています。
もし少しでも不安に感じているのならば、専門家まで相談することをおすすめします。